グラデーション
ある法事の席、お勤めが終わり、後ろを振り返ると、
20数名の方が、丸く輪になって座っておられました。
その日は故人の母方のご親戚だけが集まられているとの事でした。
近くに座られている左手の方、そして右手の方のお顔を拝見すると、
まったく似てるようには思えません。
ところが、お隣の方とは、お顔が似ていらっしゃる。
お隣の方は、そのお隣の方とはお顔が似ている。
私は左側の方から、ぐるっと時計回りに拝見して、
1番右手の方に辿りつきました。
そうして左手の方を拝見すると、似ていない。
今度は、1番右手の方から反対回りに見て行きました。
似てる、似てると最後の1番左手の方と、1番右手の方はとても似ていない。
私は不思議な感覚になりました。
全く似ていないと思える物も、その間に少しずつ似てる物を入れて行くと、
みんな繋がって似ているのかもしれないと、考えが起こりました。
人生の中で、「アイツの考えはまったく理解できない!」
という人に出会ったとしても、間に入る人、
物によっては、受け入れることができるように思えました。